日本の古代史を考える—⑥宋書夷蠻伝倭國条
『晋書』は、三国鼎立時代を終わらせた「晋」の正史で、西暦265年から420年までの出来事が収められている。ただし、倭人条は、泰始元年(西暦265年)の記事で終わっており、次に倭の名前が見えるのは安帝の義煕九年(西暦413年)であるため、四世紀の日本については何も情報がない。本稿で取り上げる『宋書』は、南北朝時代の「宋」(平清盛が日宋貿易を行った「宋」とは時代が異なる国)の正史で、南斉の武帝の命令で、...
View Article日本の古代史を考える—⑦広開土王碑
時代は前後しますが、「⑥宋書夷蠻伝倭國条」でも触れた「好太王碑」、正式には「広開土王碑」に「倭」と「高句麗」の戦争の様子が書かれているので、関連部分を抜き出して、見てみたいと思います。 百残新羅舊是屬民由來朝貢而倭以辛卯年來渡海破百残■■■羅以爲臣民...
View Article日本の古代史を考える—⑨三国史記(百済本紀)
ここで朝鮮に目を転じます。三世紀〜七世紀にかけて、朝鮮半島では「高句麗」「百済」「新羅」が鼎立し、覇を争っていました。最終的に「白村江の戦い」で倭・百済(この時既に百済は滅亡していたので正確には百済遺民)連合軍に、唐・新羅連合軍が大打撃を与え、倭はこの敗北から立ち直れないまま、新羅が朝鮮を統一します。この三国の歴史を著したのが『三国史記』です。高麗十七代仁宗の命を受けて金富軾らが編纂しました。この書...
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